【レビュー】悩めるローマ法王フランシスコの改革読んでの気づき

どうもこんにちは、@sshiokawaです。

中公新書ラクレからでました【悩めるローマ法王フランシスコの改革】を読みました

悩めるローマ法王 フランシスコの改革を読了した。
○神父様の独身始まったのは平安時代頃
○バチカン大学や勤めてない人が教皇になったのは初らしい
○信者の足を洗う儀式は信者でなく、少年院の子供の足洗った
○離婚はするでなくて無効にする
○女性は助祭なら検討してるらしい
感想はいうと以下の感じですね。
  • 新聞記者だった方だなー
  • 南米から教皇に選ばれたのはすごいことらしい
  • カトリック教徒の離婚はできるにはできるらしい…
信者や神父が書いたカトリックの本はでてるんですが、意外と信者でない方が本を出してるケースって少ないので、手出してみました。

個人的にはカトリックでの同性愛とか中絶の話に関心あるなら、読んでみてもいいかも。

 
今回伝えることはひとつだけ
  • 悩めるローマ法王フランシスコの改革読んで、なるほどなーって思ったこと
多分カトリックに興味あるなら、読むことは難しくはないです。
注意
この記事では法王でなく、教皇で通します。
 

悩めるローマ法王フランシスコの改革読んで思ったこと。離婚は大変

そもそも宗教に関することを書いてる本だと、軽く著者のことも知っておかないとなりません。
  • 著者は秦野るり子先生
  • かつて新聞局のローマ支局長
  • カトリックの信者ではない
新聞記者でもあったので、できるだけ公正中立にはかいてるはず。

カトリックの信者だと光の部分は書くけど、闇の部分は書けない。

逆に他のキリスト教系が書いた本だと、フランシスコ教皇の批判ばかりかも。

だからあえて中立な方の本も読んでみました。読んでみると、なるほどなーって気づきもあったんで、いくつか伝えますね。

中絶やウィキリークスならぬバチリークスという漏洩の話もあるんですが、小難しくなるんで、本をご覧ください。

コンクラーベで南米系は初らしい

コンクラーベとは簡単に言うと、次のカトリックのトップである教皇を決める会議ですね。

ローマ教皇の場合は終身制でなくて、前教皇がご公務できないかギブアップした時というのが本来の決まり。

でも事実上は終身制ですね。なぜならいろんな決めれるから。

  • いろんな決まりもハンコ(サインだけど)しないと決まらない
  • 枢機卿を任命できる
基本的にローマ教皇はヨーロッパ系であり、バチカンの大学やバチカン内で働いて方がほとんどでした。

フランシスコ教皇の先代であるベネフィット16世がバチリークスやお体の不調で引退された。

コンクラーベの中で何を決められたかは、枢機卿以外は誰もわかりません。

とりあえず南米系のイエズス会のベルゴリオ(フランシスコ教皇の本名)が選ばれたということです。

フランシスコ教皇は意外と庶民的。

  • 高級車乗らずに、公共交通機関使う
  • 飛行機はファーストクラス乗れるのに、あえてエコノミークラス
  • アルゼンチンサッカークラブのサンロレンソのシーズンチケットホルダー?(少なくても教皇になった今でも会費払ってる)
フランシスコ教皇は教皇専用の神殿で暮らすこともできるんですが、あえて枢機卿クラスのマンションで寝泊まりされてるようです。

個人的には庶民的でいいなーとは思うけど、意外とバチカンの職員は苦笑い。

なぜなら枢機卿クラスのマンションを教皇寝泊まりすると、枢機卿がひとつ下のクラスのマンションに行かされるから。

なので、もし次のコンクラーベがあるなら、おそらくはヨーロッパ系の枢機卿が選ばれるような気がします。

フランシスコ教皇はあえて信者でなく、非信者の足を洗った

教皇になると信者の足を洗う儀式があります。
でもフランシスコ教皇はあえて信者でなく、イタリア少年院の子供の足を洗いました。

普通はカトリックの信者なら、教皇に足を洗ってもらうとなると、最高の名誉だと思います。

私なら直接野村克也さんにお言葉もらえたらさぞ嬉しいでしょう。でもあえて教皇は信者なくて、少年院の子供の足を洗った。

原因はわからないけど、カトリックは赦す教会にしたい、またあらたに信者を増やしたいのかなー?とも思いましたね。

でもカトリックの場合、信者になるは、神父か助祭か洗礼受けた信者から勉強教えてもらわないといけません。

女性は助祭ならなれるかも…議論はあるらしい

カトリックでは女性は神父にはなれません。

「修道院のシスターはなんですか?」建前的には、カトリックに対して敬虔な信者という設定のようです。

四ツ谷にいくとカトリックのメダイが売ってて、店員さんがシスターな格好してます。

メダイやロザリオを打ったりして、生計の一部にしてるようです。

ちなみに私の誕生日の聖人は誰ですか?って、即座にシスターは教えてくれました。

聖人いうと、誕生日バレるので、この記事ではいいませんが…。

話を戻しますと、女性は神父にはなれないけど、助祭なら、なれるかもという議論はあるみたいです。

助祭ができる根拠は2つ

  • 新約聖書の方で女性の助祭の記述あった
  • ぶっちゃけいうと神父様の負担軽減
一応新約聖書の中での「ローマの信徒へ手紙」に書かれてあるのが根拠。
ケンクレアイの教会の奉仕者でもある、わたしたちの姉妹フェベを紹介します。どうか、聖なる者たちにふさわしく、また、主に結ばれている者らしく彼女を迎え入れ、あなたがたの助けを必要とするなら、どんなことでも助けてあげてください。彼女は多くの人々の援助者、特にわたしの援助者です。日本聖書協会より。新約聖書のローマ信徒への手紙の第16章1~2節
奉仕者がギリシャ語で助祭という意味だったということのようです。

もうひとつは本にかいてなかったけど、神父様の負担軽減ですね。

助祭だと洗礼式はできるけど、聖体拝礼はできません。聖体拝礼とはわかりやすくいうと神父様が信者にお菓子をやる儀式。

「お菓子くれるのかー?行くかな?」思いそうですが信者のみ。一般の方は神父様のお祈りをさせてもらえます。

カトリック教会では正直神父様が足りてません。

 
ミサをやるのにいくつかの教会を掛け持ちで、やることになる。だから移動も大変。

助祭にできることは任せたいのも本音でしょうね。

カトリック信者の離婚は一応抜け道あるけど大変

ちまたではカトリックの世界では離婚はできないって、思われそうですね。

結論からいうと離婚するのでなく、結婚自体を無効にすること。

そもそも結婚を無効にするんにはどうすればいい?となると、以下の手順

  1. カトリックでの裁判所で審議
  2. 結婚自体無効が通ればオケ
  3. もし不服ならカトリック内での最高裁で審議
そこまでカトリックの離婚まで詳しくないですが、地裁にあたるとこまで、さいたま教区や東京教区でしょうか。

高等裁判所にあたるのが現在枢機卿がいる大阪教区。最高裁がイタリアの中にあるバチカン?

こんなに厳しくすると、逃げちゃうから、フランシスコ教皇は2015年に結婚無効簡素化するようにしました。

  1. 1年以内に白黒させる
  2. 三審制でなくて、1つの裁判所ですませる
  3. 結婚無効審議の裁判費用は無償化
現代では夫婦の間に問題がありすぎて、カトリックも現代化しないとキツイって事情もあるかもしれません。

神父様の独身制は平安時代頃

神父様の終身独身って、イエス様の弟子の頃かな?って思ったら、10世紀ぐらい昔の話でした。
1139年の第2ラテラノ公会議
という会議で決まったことでして、最近のこと。

日本なら平清盛が22歳頃で、平家と源氏の大戦だった保元の乱の少し前ですね。

だから意外と最近決められたのは驚きました。

カトリックや教皇に興味あるならオススメします

秦野るり子先生が書いた本には私が触れた以外にもたくさん書いてあります。
  • バチリークスの話
  • フランシスコ教皇の生い立ち
  • バチカン内の困った問題
彼女がカトリックの信者だった…という方は、すんなり読める内容です。
今回は以上です。
正直読書レビューというよりは、多少小難しい話になったのは謝ります。

実は私のTwitterアイコンみると、カトリックに関するものがほとんど。

なので書いてて「これでいいのか?」って思いましたが、神にお咎めはないようと思って生きていきます。